Webアプリケーション開発の M.U. さんは、現在、チームリーダーとして活躍中。プライベートでは2人の男の子の送迎や習い事など家族との時間も確保できて、公私とも充実した毎日を送っています。 M.U. さんに、仕事とプライベートをどのように両立させているのかも伺いました。
1981年生まれ。東京都北区出身。高校卒業後、職業訓練校を経て、大学に進学してプログラミングを学ぶ。その知識を活かすため、システム開発会社1社を経て、株式会社パートナーに転職。プロジェクトでの開発リーダーを務めている。
仕事と家族との時間を両立して、
ワークライフバランスが充実!
01.パートナーに入社するまでの経緯
職業訓練校と大学で
プログラミングを学び、
システム開発会社へと入社
―― パートナーに入社するまで、どのようなキャリアを経験されたのですか。
高校を卒業した後、1年間、エンジニア向けの職業訓練校で学び、就職しようとしたのですが、そこで出会った友人に、大学に行って勉強したい気持ちがあるなら進学した方がいいと言われました。私の通った職業訓練校は社会人が学習する場であり、その人からの言葉だったので、とても重く感じました。一念発起して、4年制の工科大学に進学。私が専攻したのはプログラムで、卒業論文は音声認識によるリモコン操作システムについてまとめました。
職業訓練校と大学でプログラミングを学び、システム開発会社に入社。主にプログラマーとして1年間過ごしました。就業先の方には親切にしていただき、プログラミングの仕事は楽しかったものの、会社との接点が少なく就業先に営業からの連絡がありません。会社としての対応には疑問を持っていきました。
02.なぜ、パートナーに転職したのか
前職での悩みをしっかりと
聴いてくれ、転職を決意
信頼の置ける知人に相談したところ、「しっかりとITエンジニアをサポートしてくれるところに転職した方がいい」と言われ、この会社を辞めることにしました。その際、このパートナーはいいよというアドバイスを受け、面接を受けました。
―― 面接は、どのような感じだったのですか。
今でもよく覚えていますが、前の会社での1年間の悩みをしっかりと聴いてくれました。また、処遇についてもきちんと相談に乗ってくれて、「ここなら気持ちよく働くことができる」と、転職を決めました。ちなみに、本社が銀座にあるという立地も個人的には高ポイントでした。
03.仕事は難しかったが、成長を実感
Javaを習得するに従い、
成長実感を覚えた
―― パートナーに入って、どのような感触を持ちましたか。
最初の就業先は、PCでJavaのアプリケーションを動かすためのソフトウエア開発に2年間、携わりました。正直、今まで経験したことのないJava言語、触ったことのないLinuxなど、初めてのことがとても多く、仕事はとても難しかったです。ただ、それも自分自身のスキル不足が原因だったので、必死になって勉強し、業務にくらいついていきました。そしてJava言語を習得するに従い、徐々に仕事への理解が深まり、何とか対応できるようになっていきました。
就業先でも外部人材だからと特別扱いを受けることはなく、同じ職場の仲間として、プライベートでも一緒にスキーに行くなど、楽しく過ごすことができました。
新しいことを学べているという自分自身の成長を実感でき、また職場環境も良かった。「パートナーに入って本当に良かった」と実感しました。
―― その後は、どんな経験を積まれたのですか。
前の就業先で習得したJavaを使って、携帯電話向けのプログラム開発を行いました。最初はテストチームに配属。しかし、私としては少しでも上流工程に進みたく思い、開発チームに入りたいと希望を伝えていました。ある時、開発チームと打ち合わせをする機会があり、開発チームのトップの方が設計に悩まれていたので、私なりの提案をしてみたのです。すると、「それ、いいね!」と採用されることになりました。
これがきっかけとなり、開発チームに参加させてもらうことになりました。さらに、パートナーの社員を2名増員してメンバーに加えてもらいました。ここでは2年間勤務し、パートナーに入った頃は何もできなかった自分が、配属先にも恵まれ、年を経るごとにステップアップしていく実感を持つことができました。
―― 仕事に対して、前向きになれるかどうかは、重要な要素ですね。
大切なのは、ITエンジニアとして得られるものがあるかどうか、成長しているなと感じられるかどうかです。特に、成長期にあるITエンジニアの場合、そこで新しい知識やスキルを得られるのは、重要な要件だと思います。
―― パートナーの組織風土、制度・仕組みなどについては、どのような印象を持たれていますか。
子供の頃からゲームやプラモデル作りが好きだった私には、今の仕事は試行錯誤を積み重ねて成果・結果が出るし、一つひとつのステップ、プロセスがクリエイティブで楽しいです。パートナーの中では自分のそうした志向を、十分に活かすことができているように思います。
営業の方に自分の気持ちを伝えれば、親身になって配置配属を考えてくれる、そんな会社だなと思います。私のようなITエンジニアには、心地よい組織風土です。
04.家族との時間は大切にしています
家族が仕事の励みに
―― プライベートでは、どんな状況ですか。
仕事は忙しかったのですが、縁あって33歳の時に結婚しました。結婚して1年後、最初の子が生まれ、昨年2人目の子が生まれました。ちなみに、2人とも男の子。5歳の子どもは、水泳やスポーツジムの子供向け体操(マット運動)の習い事に行ったり、ガーデニングなどを一緒にやったりしています。
コロナ禍での在宅勤務では、家族4人が家にいて状況的に大変でもありますが、とても充実しています。何より、通勤時間がない分、家族との時間が増えました。今、長男が保育園に通っていますが、園での出来事を中心に家族とのコミュニケーションの時間を楽しんでいます。
―― 結婚して、気持ちの変化などはありましたか。
20代の頃は、やりがいがあって楽しく仕事ができればそれでいいと思っていましたが、家庭を持って、責任感が出てきました。自分の将来だけを考えればいい、ということではなくなりましたから。
仕事に対する意識は、結婚する前と同じ。むしろ、「家族が仕事の励みになっている」という気持ちが強くなりました。仕事と、家庭を持つことが相乗的な効果をもたらしており、働く大きなモチベーションになっています。
―― 在宅勤務をする中、何か課題はありますか。
今、スキルの幅を広げることを目指して、AWS認定資格取得にチャレンジしている最中です。何よりこうした状況下だからこそ、一歩前に進むことが大事だと思います。ただ人によって歩幅は違うので、周囲の状況を気にせずに、自分で確実に進んでいるなと確かめられる方法を、しっかりと持つことが大事です。私の場合、それがAWSという資格試験。とにかく、焦らずに進んでいくことが大事です。
05.これから一緒に仕事する仲間に向けて
次世代につながる動きを
―― チームリーダーとして、どのようなことを意識していますか。
私自身、チームリーダーなので、高すぎる目標を掲げているメンバーがいたら、あえてハードルを下げてみたり、方向性を変えるようなアドバイスをしています。大切なのは、目標を立てる際に、メンバーとしっかり対話すること。新しい技術・分野に方向転換するなど、自分のやりたいことを決めてキャリア形成していければいいと思います。
―― そうした際、課題としてはどのようなことがありますか?
今、他のチームとの接点がとりにくい状況です。各チームがどのように動いているのか、横のつながりが持てるといいように思います。これまでは部会が2か月に1回開催できていましたが、それが難しい状況となりました。チームリーダー会も1回ありましたが、直後にコロナ禍となりました。WEB会議を開くなど工夫はしていますが、深い話となると、フェイス・トゥ・フェイスの方がいいですね。
―― キャリア形成のために何をされていますか?
私の場合、分厚いテキストを章ごとに薄くカットし、通勤電車の中で勉強したことで、もの凄く効率が上がりました。テキスト薄くしたことによる「進んだ感」、つまり「スモール・ステップアップ」が図れたのです。また、章ごとにカットし自分の興味のある章から始めることも可能で、勉強することに前向きになれました。
自分にはこのパートナーに入社してから磨いてきたJavaが一つの「武器」となっていて、そこからAndroidアプリケーション開発につながっていきました。何か一つ自分の「武器」があると、その後の応用が効くようになります。まずは自分の「武器」を見つけること。いろいろと手を付けるよりも、まずは興味のあること、力を付けたい技術を伸ばしていく。その結果、一つ自信の持てるものができればいいと思います。
私自身、入社当初は何をやったら将来につながるのか、それがよく分かりませんでした。その時々で与えられた仕事をこなすだけだと、技術が偏りがちとなります。将来どのような技術が必要となるのか、そのためにはどういう資格取得をすればいいのか、といったことを先輩からアドバイスしていただきました。そうした中で、自分のポジショニングややりたいことが明確化して来たように思います。
インタビュアー:人材マネジメント・ライター 福田敦之
インタビューを終えて
成長実感と学びの視点、そして家族を大切にしているから公私両方が充実
M.U. さんは、ITエンジニアとして学びと成長を非常に重視されている方です。一方で、プライベートでも家族との時間を大切にしている。お話を聞いていると、家庭生活が充実しているからこそ、パートナーでの仕事にも、より打ち込めるのだと感じました。多くのITエンジニアが目指す姿として、理想的なワークスタイルではないでしょうか。
福田敦之
人材マネジメント分野を中心に、ライター として取材活動を行いながら、人事・教育関連の主要専門誌やWebサイトへと執筆。他方、ベンチャー企業 に対する人事・教育コンサルティング、人事制度設計・導入、大学等での講師を歴任している。
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