T.M. さんと M.H. さんは、設計・構築から保守・運用まで幅広い業務を担当するネットワークエンジニア。現場ではチームを組んで働き、問題が生じた時も協力して解決している。ここでは、初心者でも周囲がサポートしてくれるため、安心して働くことができるようです。お二人は目標となる人と一緒に働くことによってモチベーションが向上し、キャリアアップしてきたと言います。いったい、どのようにしてそうした状況が作り出されているのか、具体的なお話をお聞きしました。
T.M. さん
1985年、山口県生まれ。通信関係のエンジニアである父の転勤で幼少期を海外(インドネシア)で過ごし、千葉県の高校を卒業後、ネットワークエンジニアを目指し専門学校に入学。卒業後はネットワーク系の企業に就職、運用・保守から設計・構築まで、幅広くネットワークエンジニアの仕事を経験。その中で、パートナーの社員と仕事をする機会を得て、キャリアアップを図るために2017年に入社。現在、チームリーダーとして活躍中。
M.H. さん
1991年、福島県生まれ。デザインを学ぶために大学のデザイン学科に進学。卒業後はブックカフェの仕事に就くも、ネットワークエンジニアという仕事に強い興味・関心を持ち、職種転換して転職。その後、データセンターの現場でパートナーの社員の働きぶりを見て、さらに転職を決意し入社。現在、ドキュメント作成などのデザインのスキルも活かしつつ、ネットワークエンジニアとして成長を続けている。
信頼関係が築ける人との仕事が
成果を生み、成長を促す。
チームでキャリアアップ。
01.なぜ、パートナーのネットワークエンジニアに?
現場での出会いから
惹かれるものを感じ、
チームで働くことの面白さを知る
―― お二人はパートナーに入社するまで、どのようなキャリアを過ごされたのですか。
● M.H.さん高校卒業後、デザインを学ぶため、工芸系の大学に進学しました。卒業後はデザイン力を活かしたいと思い、オープンしたばかりのブックカフェに就職し、メニューや看板作りを担当。 そんな中、Webの記事でデータセンターの写真を見る機会があり、機器の造形が「カッコいい」と強く惹かれました。このような機器に囲まれた空間で働くエンジニアの仕事が面白そうだと感じ、思い切って就職活動を始めました。
そして2015年、設立したばかりのIT系の会社にネットワークエンジニアとして採用されました。デザイン関係の仕事とは全く異なる世界でしたから、不安があったのは事実。ただ、ネットワークエンジニアを中心に、会社を大きくしていこうという方針を打ち出していたので、この分野で働くことに迷いはありませんでした。
とはいえ、具体的な仕事はよく分かりません。初心者でしたから、基本的な用語の理解から始めなくてはいけませんでした。最初の現場は大阪の案件で、先に入っていた先輩社員について、一から実務を学びはじめました。
機器の「カッコよさ」に惹かれたのですが、入ってみると、実は設備としてでき上がるまでに「設計・構築」期間が長いことが分かりました。 先輩社員から基礎を教わりつつ、勉強しながら実務能力を上げていくことに注力しました。現場での余裕はなく、不安も少なくなかったけれども、最後はデータセンターの中で仕事をすることができたのが嬉しかった。何よりデザイン畑の人間だったせいか、データセンターの「空間」が非常に心地よく、その点での満足感が大きかったです。
そして、次の現場に移ったときに出会ったのが T.M. さん。 今思えば、運命的な出会いです。所属する会社は違いましたが、同じチームとなって働き、いろいろな面でサポートをしてもらえ、ここでチームとして働くことの大切さを学ぶことができました。この時の経験から、パートナーで働きたいと思い、2018年に入社しました。
―― T.M. さんとの出会いが、大きなきっかけだったのですね。
◆ T.M. さんこの現場は、全国に点在する工場のネットワーク案件を担当するもので、当時、他社を含めた8人のメンバーで回していました。 その他社メンバーの一人として、 M.H. さんが参加してきたのです。 1年間ほど仕事をする中で、信頼関係を築くことができ、私としては、ぜひこれからも一緒にやりたいと思い、パートナーへと誘ったというわけです。 M.H. さんは技術的には初心者でしたが、資料作りなどもキメ細かですし、お客様との打ち合わせや会議などの場面でも、ソフトな対応ができます。私にはないものを持っていましたから、チームとして貴重な戦力になると確信しました。
● M.H.さんパートナーに入社するきっかけは、 T.M. さんと一緒に仕事をしたこと、目標となる社員の方たちがいたことがとても大きかったです。実際、前の会社はできたばかりということもあり、初心者を育成する環境が整っていませんでした。その点、パートナーの人たちは親身になって相談に乗ってくれ、組織としてのフォロー体制もしっかりしていて、とても働きやすいと感じました。
◆ T.M. さん私は千葉県の高校を卒業後、ネットワークエンジニアの専門学校に入学しました。エンジニアになることを目指したのは、光ファイバーなどインフラ系の仕事をしていた父親の影響が大きいです。ちょうど時代はITバブルの頃。エンジニアについて調べていく中、ネットワークの仕事がこれからは重要になると考えました。
2008年に専門学校を卒業後、ネットワーク系の企業に就職。ここでは9年間、勤めました。最初の4年間はデータセンターで24時間・365日勤務体制の下、夜勤シフトがある中、ネットワークの運用・保守を担当。設計・構築業務へとステップアップするため、時間を創ってネットワーク系に関する資格を取得しました。
資格取得後、希望かなって設計・構築の仕事へと異動。ここで、パートナーの社員の方と仕事をする機会があり、私にとって大きな転機となります。誰にも言えない悩み事などを含め、いろいろと相談に乗ってもらいました。そして、2017年にネットワークエンジニアとしてのキャリアアップをするならパートナーがいいと決心、転職しました。
―― お二人とも目標となるような人との「出会い」があって、パートナーへと入社した点は同じですね。
02.パートナーで働くことについて
現場での「人間関係」がよく、
「経験値」の高い社員が
サポートしてくれる
―― 他の会社とパートナーとの違いは何ですか。
● M.H.さん前職の会社とは、社員の「経験値」が違いましたね。 経験が豊富な人が多いだけでなく、私のような初心者に対して親身になって、丁寧にサポートしてくれたのも違いましたね。実は、前の会社は社内イベントが多く、プライベートの時間が削られることになり、正直、それが負担となってもいました。パートナーは実業務でのサポートがとても手厚いと感じます。
◆ T.M. さん何より、「人間関係」がよいこと。先輩社員に限らず、上層部の人たちと話をして感じるのは、「距離が近い」ことです。実際、何か悩み事があっても、すぐ相談できる人が身近にいます。組織における「上下の壁」がなく、一人ひとりの社員の声が届きやすい風土が醸成されています。この点が、パートナーの一番の良いところです。
また、コロナ禍となった状況下、すぐにテレワークを推奨し、手当を支給するなど、時代のニーズに合わせた対応も早いですね。過去に囚われず、今の時代に合わせた施策へと積極的に取り組んでいるのはとてもいいですよね。
03.ネットワークエンジニアの仕事
変化への対応が求められる中、
モチベーションを高く持って、
新しいことへ取り組める
―― ネットワークエンジニアの面白さ、仕事のやりがいは何ですか。
◆ T.M. さん時代が進化している中、ネットワークエンジニアの仕事は変化への対応が求められ、止まることはありません。向上心、向学心などモチベーションを高く持って、新しいことへ取り組む。これが仕事の面白さで、一番のやりがいだと思います。
昨今の状況ならSDGs(持続可能な開発目標)など、全世界の人たちが目指す取り組みの中で、DX(デジタル技術による変革)が挙げられます。ITで世の中を変革していくわけですが、自分の仕事がまさにそこに当てはまっているという感覚。これは、他ではなかなか味わえません。例えば、テレワークの仕組みも、ネットワークの技術があってこそですよね。世の中の進化、変化と共に仕事しているというやりがい、これがネットワークエンジニアの醍醐味です。
● M.H.さん本当にそう思います。ネットワークエンジニアの仕事をしていくには、学びが欠かせません。定型的な業務の繰り返しということがなく、毎日、刺激的な環境で働くことができます。私の場合、初心者から入ったので、そもそも電気信号としてのデータをどのようにしてつなげていくかという点に、仕事の面白さを感じました。実際、機器に不具合が起きたら「自分で何とかしてみよう!」という気持ちになってきます。このワクワク感がたまりません。
よく「リケジョ」と言われますが、近年、若い女子の間でネットワークに対する興味・関心が高まっているように感じます。クラウドなど、最先端の技術に関わることが、働く女性にとって大きなモチベーションとなります。
―― コロナ禍にあって、どのように仕事をされていますか。また、心掛けていることは何ですか。
◆ T.M. さん打ち合わせは全て「ウェブ会議」で行います。 案件によってメンバーは増減しますが、基本的にチームは総勢で8名、うちパートナーの社員は3名という構成です。
週に5~6回打ち合わせをやっていますが、まずは「どのようなネットワークにしたいのか」といったお客様の要望をヒアリングした上での要件定義からスタート。次に、設計・構築へのフェーズ、それから本番への移行作業。その後、運用・保守といった一連の仕事の流れがあります。会議ではそれぞれの案件について、どこのフェーズを誰が担当するか相談し、どのような資料をお客様向けに作るかを決めています。
基本、在宅勤務で対応しますが、コロナ禍が落ち着いてきたので、案件によっては直接お客様の会社に出社して、対面で行う機会も増えてきました。
● M.H.さんチームリーダーとして、 T.M. さんは頼りになります。第一に、お客様とコミュニケーションを取るのが非常に上手。質問にも素早く対応してくれるので、私としても不安な気持ちになることはありません。安心して会議に臨めます。お客様も、そう思っているはずです。
◆ T.M. さんネットワークに限りませんが、私たちの仕事は「お客様本位」です。コミュニケーションを積極的に取り、より良い関係性を築くことによって、仕事がやりやすくなります。お客様が抱えている細かな悩みなどを打ち合わせの中で、丁寧にヒアリングすることを大切にしています。
● M.H.さんT.M. さんはその点、全くブレません。熱くなるような場面を見たことがありません。常にお客様本位で、冷静かつ的確な対応をされています。私には兄がいますが、T.M. さんは仕事上での頼りになる兄のような存在です(笑)。
◆ T.M. さん私には姉がいますが、 M.H. さんは義理の妹のような感じですね(笑)。
04.チームで働くことの意味
チームだからこそ同じ目的の下、
いろいろな考え方、
対応を提示できる
―― チームで仕事をするうえで、どのような点がポイントとなりますか。
◆ T.M. さんお客様から、無理難題を持ちかけられるケースがあります。正直、私一人ではうまく対応し切れない場合が出てきます。そうした時、チームの「強み」が活かせます。例えば、他の適任者に説明を替わってもらうと、場の空気が変わり、うまくいくことが多々あります。人は感情の生き物。同じ内容を説明するにしても、相手によってお客様の反応が変わってきます。チームとして、そうした「引き出し」を多く持っていることが有効に働くのです。
● M.H.さん確かに話者が替わることによって、その場の空気が変わることがありますね。そうした時、チームでやることの有用性を感じます。
◆ T.M. さんチームだからこそ同じ目的の下、いろいろな考え方、対応を提示できます。実際、私がお客様からの質問にうまく答えられなかったことを、他のメンバーがうまくフォローしてくれたりしますから。また、男女それぞれが持つ特性を活かすことで、良い結果を生み出しているようにも感じます。チームとしての総合力を活かして対応することが大切ですね。
● M.H.さん私の場合、「素」でやってますが(笑)。
◆ T.M. さんそれは正解! 私も M.H. さんの「素」を引き出せるような工夫を心掛けています(笑)。
―― その他、何か心掛けていることはありますか。
◆ T.M. さん案件を進めていく中で、半導体不足などいろいろな問題が生じ、スケジュールが遅延する場合がよくあります。当然、「リスケ」しなければなりませんが、工場全体としての対応となるとなかなか難しい。実際問題として、長期間に及ぶ遅延となるケースが少なくありません。そうした時、営業担当や上長、そしてベンダーなど、いかに関係者とうまくコミュニケーションをして調整を図り、乗り切っていくか。こうした側面での対応には苦慮しますね。
● M.H.さん一人でできることは限られています。いかにチームとしての「英知」を結集して、いろいろな立場の人たちと調整を図り、対応していくか、まさに「チーム力」の勝負と言えます。その意味で、「技術力」以上に「コミュニケーション力」が問われますね。
◆ T.M. さん「技術力」は、勉強すれば身に付きます。しかし、「コミュニケーション力」はそう簡単にいきません。人の気持ちのあり方に大きく左右されるからです。要は「やる気」の問題。うまく行けば、1+1が3にも4にもなります。だからこそ、「やる気」のある人とチームを組むことが大切なのです。なのでM.H. さんと仕事をした時、ぜひ一緒に、と感じパートナーに誘ったのです。事実、私がパートナーに転職した時もそうでしたから。
「やる気」の共有が、人と人との信頼関係を育むように思います。信頼関係が築けている人と仕事することが、成果を生み、一人ひとりの成長を促します。パートナーをそうした集団にしていければ、と考えています。
―― 「やる気」の共有は、一人ひとりの「個性」「特徴」を活かすことにつながっていきますね。
● M.H.さん私は技術面では初心者でしたが、デザインや図面の作成は得意なタイプ。線を描く場合、1mmのズレを気遣う人とそうでない人では、図面のでき上がりが大きく違ってきます。
◆ T.M. さん本当にドキュメントの作成では、抜群の力を発揮しますね。デザインを専攻していた M.H. さんの持つ能力やスキルが、今の仕事に大きく生きていると思います。ドキュメントの作成はとても重要な仕事で、この先もずっと続くものですから、私にとっても頼りになるパートナーです。
● M.H.さんデッサンするのが好きなので、今でも休みの日に描いたりします。こうした形で仕事に役立つのは、私としても嬉しいですね。
◆ T.M. さんまた、チームリーダーの役割として、プロジェクト推進があります。それを円滑に進めていくためにも、一人ひとりの持つ「長所」をうまく活かし、「適材適所」(誰が・何をやることが一番いいのか)を常に考えています。
―― リモートワークが基本となった中、仕事のやり方に変化はありましたか。
◆ T.M. さんお客様と対面でする仕事が少なくなりました。これには、良い面と悪い面があります。時間の制約がなくなり、打ち合わせのしやすさは各段と上がりました。しかし、お客様がカメラをオフにされる会議が多く、表情を伺い知ることができません。実際、何を考えているのかよく分からないことがあり、ウェブ会議はコミュニケーションの質の面で限界があるように思います。
● M.H.さん通勤がなくなった分、時間的な余裕が出てきました。勉強したり、情報収集する時間ができて、その点では良かったように思います。
05.「技術力」より「コミュニケーション力」!
「コミュニケーション力」があれば、誰でもエンジニアになれる!
―― 最後に、これから入社される方にメッセージをお聞かせください。
● M.H.さん当初、エンジニアに対して「技術力」が重要で「コミュニケーション」はあまり必要ないイメージを持っていました。でもパートナーに入って一変しました。「技術力」は、勉強することによって後から身に付けることができる。それよりも「コミュニケーション力」があれば、誰でもエンジニアになれることを知りました。
ですから、「理系ではないのでエンジニアになるのは難しい、怖い」と思っている人たちには、「そんなことはないですよ」「技術のことはよく分からなくても、パートナーに来て一緒に働きませんか」と言いたいですね。
◆ T.M. さん実はエンジニアは、今回のコロナのような状況に対して「強い仕事」です。私自身、ほとんど影響を受けませんでしたし、むしろテレワークによるメリットを大きく享受しました。対面を前提とする飲食業などと比べ、世の中の変化に対して強い仕事だと思います。その点からも、おススメだと言えます。
そこで問われるのは、 M.H. さんも言うように、「技術力」より「コミュニケーション力」。そして「やる気」と「モチベーション」を高く持てれば、最先端の領域であっても、エンジニアになれる職場環境です。
もちろん、世の中に楽な仕事などはありません。どんな仕事にも、相応の努力と責任は求められます。その部分を乗り越えることができれば、エンジニアという仕事は、大きな自信を持つことができ、かつ将来性が高い。そこに魅力を感じてもらえる人たちがパートナーに来て仲間となってくれれば、こんなに嬉しいことはありません。
● M.H.さん私も技術力は、まだまだ勉強中です。まずはできるところをしっかりとやって、後はドキュメントの作成など自分の得意なことを見つけていけば、ステップアップできると考えています。技術的な面では向き・不向きが問題となることはなく、その点で初心者でも入りやすい業界。加えてパートナーの場合、人間的にも魅力があり、目標となる人が数多くいます。あと、「旅行手当」など、各種手当や処遇も充実していますね。
◆ T.M. さん私が、特に気に入っているのは「エンジニアファースト」という方針で、売上を追うだけでなく、エンジニアの成長を大切にしているところです。そして、エンジニアを大切にすると同時に、時代の変化と共に新しいことにチャレンジしていくパートナーの社風をこれからも大事にしていきたいと強く感じています。
―― なるほど。大変興味深いお話を聞くことができました。本日はありがとうございました。
インタビュアー:人材マネジメント・ライター 福田敦之
2021年9月30日 於:パートナー本社にて(東京都中央区・銀座)
インタビューを終えて
●「チームで働くことで、一人ひとりが強くなる」どんな仲間と仕事するのかは重要●
お二人の話を聞いて、チームの一員としてネットワークエンジニアがモチベーションを高く持って働き、目的を共有することはとても重要だと感じました。そして、リーダーは、一人ひとりの「個性」を尊重し、活かすこと。それが個人としても市場価値を高め、会社としての付加価値も向上させる。チームで働くうえで大切なことは、「何を」するのかと同時に、「何のために」やるのか、そしてそれ以上に大切なのは「誰と」働くのかということ。いま、お二人は、やる気にスイッチが入り、それぞれの持つ長所がより活きているいいチームメイトなのだと強く感じました。
福田敦之
人材マネジメント分野を中心に、ライター として取材活動を行いながら、人事・教育関連の主要専門誌やWebサイトへと執筆。他方、ベンチャー企業 に対する人事・教育コンサルティング、人事制度設計・導入、大学等での講師を歴任している。